シェアードプリントを成功させるために考えておくべきこと:各論(1)参加資格

前回記事で、「シェアードプリントを成功させるために考えておくべきこと」をざっくり書きましたが、ここからは各要素についてもう少し触れてみます。
各要素を列挙してみたはいいものの、その個々の要素について聞かれたときに紹介すべきトピックは何だろうなぁ、と思ったので。自分的まとめでざっくりですがご容赦を。

今回は1.参加資格について。

  • 既存のコンソーシアムの活動の一部としてシェアードプリントを始める【既存】
  • シェアードプリントを行うために新たにコンソーシアムを組む【新規】

とに分かれるということで、事例を分類してみると次のような感じでした。

既存 新規
集中型 CIC SPR
CARLI
Five College
FLARE
MLAC
TUG
WRLC
EMPIRE
PASCAL
ReCAP
分散型 Colorado Alliance
ASERL
CNY
COPPUL-SPAN
MI-SPI
PALCI
SCELC
TRLN
VIVA
ALI-PALNI
CI-CCI
EAST
Maine SC
Iowa-Wisconsin
WEST


シェアードプリントプログラムについてアンケート調査を実施したARLのレポートによると、参加機関の構成は次のような調査結果になっているようです。

館種別の参加機関数(N=22)

図書館の種類 回答数 総参加機関数
学術図書館、ARL加盟館 17 198
学術図書館、ARL非加盟館 18 509
学術図書館、コミュニティカレッジあるいは2年制カレッジ 2 46
公共図書館、ARL加盟館 0 0
公共図書館、ARL非加盟館 1 3
非学位付与機関、ARL加盟館 0 0
非学位付与機関、ARL非加盟館 2 6
その他 6 253

出典:SPEC Kit 345、シェアードプリント管理者調査Q1

参加機関の地理的な距離(N=23)

一つの州の参加機関で構成されている 10 44%
複数の隣り合わない州の参加機関で構成されている 7 30%
複数の隣り合う州の参加機関で構成されている 6 26%

出典:SPEC Kit 345、シェアードプリント管理者調査Q4


また、コンソーシアムってそもそも何をしているのか?について。
その活動はおそらく多岐にわたるし、全部をフォローできていないのですが、シェアードプリントに関わるコレクション構築面での協力に関しては、次のような活動が行われることが多いようです*1

  • リソースシェアリング(ILL)
  • 書誌的アクセス(ユニオンカタログの作成・運用)
  • 調整・協働でのコレクション構築・管理
    • 収集:方針を調整して、あまりかぶらないようにする。あと、共同調達して割引とか。最近は電子書籍PDAなんかも。
    • 保存:共同デジタル化、シェアードプリント。

*1:参考:Johnson, Peggy. ”9. Collaborative Collection Development and Management". Fundamentals of Collection Development and Management, Fourth Edition. American Library Association, 2018.